今回は経済を理解するには欠かせないワード、インフレ・デフレ、さらにはハイパーインフレについて解説します。
インフレ・デフレとは
日本は経済政策目標としてインフレ率2%を掲げています。インフレの場合に人々は『来年も値上がりするから今年に買っておいた方がいいよな〜』と考えるようになります。これは需要の喚起に繋がり経済が盛り上がりやすくなります。
ではどうしたらインフレ状態になるのでしょうか?これに関しては厳密には解明されていませんが、『需給バランスの崩れ』や『通貨の価値が下がって輸入品が高くなる』場合にインフレになるのではないかと言われています。今回は『需給バランスの崩れ』の場合をみてみましょう。(ここからは分かり易く10%で考えてみます)
需給バランスの崩れ
しかしどこかで状況が反転する瞬間が訪れます。値段が上がっていくと、こう考える人々が出てきます。『130万円は高いから要らね〜わ』。この瞬間から今度はデフレが始まります。130万円では車が売れにくくなり在庫が多くなります。そしたら企業は『ちょっと値下げでもしてみるか』となり120万円で売るようになります。こうすると少し売り上げは回復するけど今までみたいには売れていない状態になります。そしたら今度は110万円で売りに出します。この場合に人々は、『110万円でも買っても良いんだけど最近ずっと値段が下がってきてるからもう少し待ってみるか』と考えるようになります。結局、企業は100万円で車を売る必要が出てきたとなるわけです。
買う側にとっては、安く買えるしメリットが多そうに見えますが問題があります。企業は130万円でも売れると想定して雇用や設備を拡大してきたのでそれを100万円で売ると利益が減ることになります。そこで給料を減らしたり従業員を削減する等の対策が必要になってきます。企業で働く人々にとっては給料が下がったり、リストラされたりする不安があるので買い物を控えるようになります。さらに『もう少し値段が下がるまで待ってみようか』と言う考えになり、一段と商品が売れなくなる為さらにデフレが進行します。インフレとは逆に商品の価値が下がりお金の価値が上がることになります。
次回はハイパーインフレの世界を解説します。
インフレ・デフレについては様々な要因が絡んでいるので単純ではありませんが基礎理解には十分だと思います。
以上、参考になれば嬉しいです。
ありがとうございました。
つづく。